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No.504 環境・エネルギー 国際標準戦争(12)スマートグリッド、地上デジタル方式、二次元バーコード(QRコ-ド)など

日本企業開発のQRコード.jpg
4月11日付け日経新聞より
2008年3月22日にブログを開設、第1号記事を掲載してからほぼ4年1カ月が経ち、食糧危機、原油・穀物価格暴騰、米国発世界金融危機、資源と環境・エネルギー、東日本大震災(“3.11”)を主たるテーマとする記事を書いてきたが、5月9日現在、記事500号を達成、閲覧=アクセス累計総数31万件を突破した。(前記事300号参照)。

環境・エネルギーに関連したテーマとして、「国際標準戦争」シリーズへの読者の関心も高く、2010年には同シリーズ(8)~(10)を掲載したが(詳細前記事502参照)、久方ぶりに本シリーズを再開することとし、前記事501、502掲載の5月9日付け日経新聞より「EV充電、米独8社が規格 GMやVWが方式公開 国際標準にらみ先行の日本勢と競合」と題する記事を掲載した。
些か古くなるが、4月11日付け日経新聞特集記事「ニッポンの企業力」に「2000人対1人の戦い 国際規格、自ら取りに動く 第5部 国依存の先へ(2)」と題し下記記載された。
 次世代を担う産業基盤として期待を集めるスマートグリッド(次世代送電網)。送電網と住宅や電気自動車(EV)などをつなぐ技術の国際標準づくりを協議する専門家の初会合が2月上旬、中国・天津市で開かれた。24カ国が加盟する委員会の最重要ポスト「国際幹事」の座を射止めたのは王力科(51)。中国の送電事業をほぼ独占する国有企業、国家電網の直属研究機関の幹部だ。
送電網で中国優位
 電力消費を最適化するスマートグリッドは東芝のほか、インフラ強化を急ぐ日本企業にとって将来の成長を左右する戦略分野。カギとなる規格づくりで“後発組”の中国に主導権を握られたのは「全くの想定外」(関係者)。国際幹事は議題決定などで強い権限を持つ。今後の議論は中国主導で進む可能性が出てきた。
 アナログハイビジョン、iモード、「おサイフケータイ」……。技術は世界有数でも、閉ざされた日本市場でしか存在感を発揮できなかった“ガラパゴス”規格は数多い。国際標準を巡る交渉経験が豊富な九州大大学院教授の合田忠弘(64)は「国際標準は早い者勝ち。議論の主導権を握り、標準を制するものが市場を制する」と話す。
 だが、多くの日本企業はなお危機感に乏しいのが実情だ。経済産業省の調査によると、日本企業が抱える自社の技術を国際標準にするための専門要員は、1社あたり平均で1人未満。大企業でも担当者はわずか2~3人程度にすぎない。
 韓国サムスン電子は標準化部門に約150人を配置。ドイツのシーメンスは全社で約2000人が標準化に携わっていた。この差は何か。産業技術総合研究所理事長の野間口有(71)は「日本企業は国際標準化と経営戦略を結びつける発想が弱く、技術さえ優れていればビジネスで勝てるとの過信がある」と指摘する。
 麻生太郎(71)ら時の首相によるトップ外交もテコに南米など世界12カ国で採用が決まった日本方式の地上デジタル方式。喜びもつかの間、南米諸国の薄型テレビ市場でシェア首位を握ったのはサムスンなど韓国勢だ。官民の力を糾合しても民の実力がついてこなければグローバル競争では勝てない。
 南米への日本方式拡大に伴う日本の電機大手の収益上乗せ効果は営業利益で1.5兆~2.5兆円――総務省がはじいた試算は、ソニーパナソニックテレビ不振で巨額赤字を計上する現実の前ではむなしい。
懐に直接飛び込む
 危機感をバネにみずから国際機関の懐に飛び込み、標準を勝ち取った企業もある。産業用ロボットの制御スイッチ大手、IDECはその一社だ。
 常務執行役員の藤田俊弘(57)は「世界で競うには自ら規格をつくる発想が必要だ」と話す。従業員2千人弱の企業だが、国際標準の社内チームをつくった。欧州の国際電気標準会議(IEC)本部を頻繁に訪問、欧米のメンバーと粘り強く折衝を続けた。こうした取り組みが奏功し、2006年には自社技術が国際規格として認定を受けた。
 背景には00年代初めの苦い教訓がある。電気制御機器のボタンで国際標準を海外勢に奪われ、同社の使う規格は脱落した。「100億円近い利益を逃した」(藤田)という。今では制御スイッチで約9割の世界シェアを握る。
 正方形の中にモザイク状の白黒模様が描かれた2次元バーコード「QRコード」も、日本発の成功例だ。00年に国際標準化機構(ISO)が国際規格に認定。ポスターや雑誌に印刷されたQRコードを携帯電話のカメラで読み取る姿は日本ではすっかり日常となった。航空券の電子化でも国際標準の一つに採用された。
 QRコードを開発したデンソーウェーブ(愛知県阿久比町)は同コードの読み取り機で国内トップシェアを確立している。海外でもコードが普及すれば読み取り機の市場は広がる。中国もQRコードを国家規格に採用しており、13億人市場で「勝ち組」を狙う。
 中国などは国が国際標準づくりの主導権確保に動く。日本の企業からは「日本政府ももっと前面に出てほしい」との声があがる。だが先行する技術に安住せず、自ら国際標準を取りにいく覚悟と戦略が企業に求められている。

No.503 環境・エネルギー 国際標準戦争(11) EV充電方式(2)

2011年の中国乗用車市場シェア.jpg
5月9日付け日経新聞より
2008年3月22日にブログを開設、第1号記事を掲載してからほぼ4年1カ月が経ち、食糧危機、原油・穀物価格暴騰、米国発世界金融危機、資源と環境・エネルギー、東日本大震災(“3.11”)を主たるテーマとする記事を書いてきたが、5月9日現在、記事500号を達成、閲覧=アクセス累計総数31万件を突破した。(前記事300参照)。

環境・エネルギーに関連したテーマとして、「国際標準戦争」シリーズへの読者の関心も高く、2010年には同シリーズ(8)~(10)を掲載したが(詳細前記事502参照)、久方ぶりに本シリーズを再開することとし、前記事502掲載の5月9日付け日経新聞記事「EV充電、米独8社が規格 GMやVWが方式公開 国際標準にらみ先行の日本勢と競合」にかかる同紙上海菅原記者の解説を下記する。

中国市場の攻略カギ 米独勢、エコカー投入加速 」
米独勢と日本勢の電気自動車(EV)を巡る充電規格争いで、カギを握るのは世界最大市場である中国の動向だ。中国政府はEVと家庭用電源で充電可能なプラグインハイブリッド車(PHV)を将来の次世代エコカーの本命に位置付けており、今後、充電インフラ整備なども本格化する方針。将来的には巨大な需要が見込める中国を舞台に米独勢と日本勢が火花を散らすことになりそうだ。
 中国の新車市場で優位なのは米独勢。1980年代半ばに外資勢で真っ先に進出した独フォルクスワーゲン(VW)が乗用車市場で2割近いシェアで首位。90年代後半に合弁生産を始めた米ゼネラル・モーターズ(GM)も小型車から高級車まで幅広い品ぞろえで市場をけん引する。高級車市場ではVW傘下のアウディや、独ダイムラー、BMWのブランド力が群を抜く。
 さらに次世代エコカー分野でも米独勢は積極姿勢を見せる。GMは昨年11月に電池とモーターで走行する戦略車「シボレー・ボルト」を中国市場に投入。合弁相手の上海汽車集団(上海市)とEVの共同開発を進めることでも合意した。VWは第一汽車集団(吉林省)との合弁で中国市場向けEVを開発し、2013年末をメドに市場投入する計画だ。
 自動車各社は「中国が世界最大のEV市場になる潜在力を秘める」(業界関係者)とみる。原油消費量の輸入比率が5割を超え、今後も海外資源に頼る構図が鮮明になっている。実際、中国政府は4月、次世代エコカーとしてEVとPHVの産業化を重点的に進める計画を策定。15年には50万台、20年には500万台の生産・販売規模にする目標を掲げた。
 今も政府はEVに対して1台あたり6万元(約80万円)の購入補助金を支給するなど、EV導入を後押ししている。ただ充電インフラが未整備で、現状では公用車やバス・タクシーなど一部の採用にとどまっている。
 上海市政府関係者は「充電規格が標準化されていないなか、充電インフラ整備も進まない」と説明する。米独勢と日本勢による充電規格が出そろったことで、中国でも標準化を巡る動きが活発化するのは間違いない。

次号記事503に続く。

No.502 環境・エネルギー 国際標準戦争(11) EV充電方式(1)

ドイツBMW小型EV.jpg日本と米独の充電方式の違い.jpg
5月9日付け日経新聞より
2008年3月22日にブログを開設、第1号記事を掲載してからほぼ4年1カ月が経ち、食糧危機、原油・穀物価格暴騰、米国発世界金融危機、資源と環境・エネルギー、東日本大震災(“3.11”)を主たるテーマとする記事を書いてきたが、5月9日現在記事500号を達成、閲覧=アクセス累計総数31万件を突破した(前記事300号参照)。

環境・エネルギーに関連したテーマとして、「国際標準戦争」シリーズへの読者の関心も高く、2010年には下記同シリーズ(8)~(10)を掲載した。
(8)EV急速充電器
記事167http://fo-jac.blog.so-net.ne.jp/2010-03-17
記事168http://fo-jac.blog.so-net.ne.jp/2010-03-18
(9)スマートグリッド
記事177http://fo-jac.blog.so-net.ne.jp/2010-04-22
記事178http://fo-jac.blog.so-net.ne.jp/2010-04-22-1
(10)地デジ日本方式
記事190http://fo-jac.blog.so-net.ne.jp/2010-06-09
記事191http://fo-jac.blog.so-net.ne.jp/2010-06-10
記事192http://fo-jac.blog.so-net.ne.jp/2010-06-12

久方ぶりに本シリーズを再開する。

5月9日付け日経新聞に「EV充電、米独8社が規格 GMやVWが方式公開 国際標準にらみ先行の日本勢と競合」と題し下記同紙ニューヨーク杉本記者の記事が掲載された。
電気自動車(EV)の充電方式を巡って、日本と欧米の自動車業界による規格争いが鮮明になってきた。米ゼネラル・モーターズ(GM)や独フォルクスワーゲン(VW)など米独8社は7日、新規の充電規格を公開。日本勢が採用を働き掛けている方式に対抗する姿勢を示した。EVの車両開発で日本は先行してきたが、充電規格では国際標準化に向けて厳しい競合を迫られそうだ。
 ロサンゼルスで同日開幕したEVシンポジウムで、米独連合が「コンバインド・チャージング・システム(コンボ)」と呼ぶ新規格を公開。GM、VWのほか、米国勢ではフォード・モーターとクライスラー、ドイツ勢ではダイムラー、BMW、VWグループのアウディ、ポルシェが同方式の採用を表明した。
 コンボ方式は最短15分で“満タン”まで充電することができる。緊急時の急速充電と、夜間電力を利用するなどして割安な電気を使う普通充電とを1つのプラグで行えるのが特徴だ。
 これに対し、日本勢は急速充電のみに対応する「CHAdeMO(チャデモ)」方式を採用。日産自動車のEV「リーフ」の場合、30分で8割までの充電にとどまる。家庭電源を使う普通充電は急速充電とプラグの差し込み口が分かれている。
 コンボ方式は今夏に技術的な詳細を公表した上で年内に充電器を実用化する。2013年から同方式による充電が可能なEVが市販化される予定。GMやVWは13年に小型車ベースのEVを投入する計画を表明しており、コンボ方式の普及を後押しする考えだ。
 すでに欧州自動車工業会(ACEA)が17年以降にすべてのEVの新車に採用する方針を示し、米国の自動車技術者の団体であるSAEも採用の意向を示している。
 一方、日本のチャデモ方式は日産自動車や三菱自動車が採用。東京電力が旗振り役となり、トヨタ自動車も含めた国内自動車メーカーや部品メーカーが10年3月に普及促進団体を設立した。4月時点で国内1154カ所、海外239カ所に充電設備を設置している。
 日本勢では日産がリーフに続き16年度までに計7車種(仏ルノーを含む)を発売する計画で、世界のEV市場をリードしている。先行の利を生かして海外でも標準化を働きかける考えだ。
 だが、米独8社が対抗規格を打ち出したことで競争の行方は不透明な情勢になってきた。コンボ方式が標準規格となれば、日本勢は車両の充電装置の改良や、充電インフラの再整備が必要になる可能性がある。

次号記事503に続く。

No.501 食糧危機と日本 穀物争奪戦と日本商社の活動(4)

米国での小麦の収穫作業.jpg
5月8日付け日経新聞より
世界で穀物需要が拡大、価格も上昇するなかガビロン買収で集荷能力を高める(米での小麦の収穫作業)

食料危機と日本シリーズは昨年3月9日付け記事278「食糧危機と日本 その16 日本農業の課題と再生に向けて TPPと農業改革(11)」以降3.11の発生と世界食糧危機の鎮静化により掲載を休止していたが、久方振りに1月27日~30日に記事436~439で中南米にフォーカスした「食糧危機と日本」シリーズを再開し、436、437では「穀物争奪戦と日本商社の活動(1)(2)」を、438、439、463では「日本商社の肥料関連事業(1)(3)」を掲載した。
3月10日掲載記事463「食糧危機と日本 穀物争奪戦と日本商社の活動(3)、日本商社の肥料関連事業(3)」は約2カ月で284件のレビューがあったので、下記する。
記事463 http://fo-jac.blog.so-net.ne.jp/2012-03-10

1.5月8日付け日経新聞に「丸紅、米穀物3位を3000億円で買収へ 世界首位カーギルに並ぶ」と題し下記掲載された。
 丸紅は米国の穀物3位、ガビロン(ネブラスカ州)を買収する方向で最終調整に入った。親会社の米ファンドなどから38億ドル(約3000億円)前後で発行済みの全株式を取得する方針。買収により貿易量に当たる穀物取扱量は年4000万トン規模になり、世界首位の穀物メジャー、米カーギルに並ぶ。
 農業生産が世界最大の米国で穀物の調達力を強化し、人口増加や生活水準の向上で需要が伸びる新興国などへ売り込む。日本へも販売する考えで、食糧の安定調達にも貢献しそうだ。
 米ファンドのオスプレイなど主要株主との間で買収へ向けた詰めの交渉を進めている。ガビロンはカーギル、アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド(ADM)に次ぐ米国3位の穀物大手。米国内に集荷設備など145カ所の拠点を持ち、年間の取扱量は2000万トン前後で、トウモロコシや小麦が主力。
 丸紅の2011年度の穀物取扱量は約2200万トンで、世界では6位グループ。ガビロンを傘下に収めると、丸紅の穀物取扱量は年4000万トン規模となる。穀物メジャートップの米カーギルは4000万トン前後で、カーギルと並び世界首位に浮上する。
 今回の投資額は、商社業界では資源・エネルギー分野を除くと最大級の規模。丸紅は巨額の買収資金調達へ向け、収益性の低い事業の売却などを進めて資金を確保するとみられる。金融機関やファンドのガビロンへの出資参画を受け入れる可能性もある。

2.同日付けで「丸紅、穀物メジャーに挑む 世界で一貫物流構築 集荷力高め新興市場開拓」 と題し下記詳細解説が為された。
 丸紅が主力の穀物事業で大規模な買収に打って出る。米国の穀物3位のガビロンの買収により、世界規模で穀物の集荷から出荷、販売まで強固なサプライチェーンを構築。名実ともに穀物メジャーの仲間入りを果たし、中国など新興市場を本格開拓する。
 商社各社はこれまで資源・エネルギー分野を軸に大規模投資をしてきたが、収益が資源価格の変動の影響を受けやすい。食糧など生活分野を強化し、収益の安定成長を目指す動きが広がる見通しだ。
 穀物事業で日本首位の丸紅は、1970年代後半に全額出資子会社のコロンビア・グレイン(オレゴン州)を設立するなど世界最大の農業国である米国での事業展開に力を入れてきた。コロンビア社は現在、米国内に約60の穀物集荷・積み出し拠点を構え、世界各国に穀物を輸出している。これにガビロンが加われば米国での集荷能力が飛躍的に高まる。
 川下分野の強化についても着々と手を打ってきた。最大消費地の中国では、中国食糧備蓄管理総公司(シノグレイン)傘下の油脂事業会社であるシノグレイン油脂(北京市)、飼料最大手の山東六和集団(山東省)と提携。両社との合弁会社を通じて中国内に15カ所程度の搾油工場を数年内に建設し、丸紅が原料となる穀物を供給することになっている。
 丸紅は世界規模で穀物の集荷から販売、加工までを手掛ける一貫体制を今後も強化し、収益の柱に育成する考え。
 国連食糧農業機関(FAO)によると、人口増加などで穀物需給が引き締まった結果、国際価格は過去10年間で3倍に上昇した。今後も人口増加に伴い世界需要が増大するとみられる。経済協力開発機構(OECD)とFAOは小麦やトウモロコシなど穀物の生産量が2020年に約26億トンと、10年比約3割増えると予測する。
 丸紅以外では、三菱商事が今年に入り、ブラジルの穀物集荷会社に2割出資、ブラジル全土に集荷網を構築した。三井物産も中国などで、穀物関連の投資をしている。


No.500 ブログ市場分析(37):記事総閲覧数累計31万件突破、500号記事達成!

エコノミスト6月21日号「」闘論席写真.jpg
2008年3月22日にブログを開設、第1号記事を掲載してからほぼ4年1カ月が経ち、食糧危機、原油・穀物価格暴騰、米国発世界金融危機、資源と環境・エネルギー、東日本大震災(“3.11”)を主たるテーマとする記事を書いてきたが、4月26日に閲覧=アクセス累計総数31万件を突破し(本日現在までの累計は31万6千件)、本記事で記事500件を達成した。
1万件突破に7カ月、2万件に5か月かかったが、3万件、4万件、5万件は各3カ月、6万件、7万件は2カ月、8万件、9万件は1.5カ月、10万、11万、12万件は1カ月、そして13万、14万、16万、17万、18万、21万、22万件、28万件は(遂に1カ月を切り)3週間、そして15万件、19万件、20万件はほぼ2週間とペースが加速度的に早くなっており(23~27万件はまた1カ月に戻った)、30万件、31万件は3週間であった。

これは、記事数が増えるにつれ閲覧者の検索ワードも増え、アクセス回数が増えるためと思われ、複数記事を読む回数(ページレビュー数)も増えている。即ち、データバンク的な存在になってきたと言え、喜ばしい次第である。

1.アクセス解析により分析をしたら、下記の特徴が見られる。
閲覧(ページレビュー)が多いのはブログの主テーマである「世界食糧危機」、「原油・穀物価格暴騰と投機マネー」「資源と環境エネルギー」にかかるシリーズ記事で、「世界食糧危機シリーズ」や「資源争奪戦」シリーズは平均1日に400件以上であったが、3月20日に東日本大震災にかかる特記記事(我ら日本人)やエネルギー政策見直し、官民新エネルギー構想、TPPと農業改革などを掲載して以来1日で500件以上となり、本年1月11日は1,101件であった。
昨年5月2日付け記事305より本年4月29日付け494まで「“官民新エネルギー構想(1)~(45)」「エネルギー政策見直し(1)~(39)」に加え「新たなる資源争奪戦(1)~(27)」をシリーズで連載、特に、再生エネルギー特別措置法案と天然ガス(特に新資源のシェールガス)につきフォーカスしている。
(1)4月29日にGW特集で「新たなる資源争奪戦シリーズ」のシェールガスにフォーカスした3記事を一挙に掲載したら、10日間で合計331件の閲覧があった。

(2) 本年3月10日掲載記事463「食糧危機と日本 穀物争奪戦と日本商
社の活動(3)、日本商社の肥料関連事業(3)」は約1カ月で223件のレビューがあった。現在までの累計は284件である。
記事463 http://fo-jac.blog.so-net.ne.jp/2012-03-10

(3) 昨年6月24日掲載記事330「資源と環境エネルギー “3.11と
エネルギー政策見直し(15)」は約1カ月で280件のレビューがあった。現在までの累積では535件である。特578県57
記事330 http://fo-jac.blog.so-net.ne.jp/2011-06-24

(4)昨年3月20日掲載の下記特記記事「“3.11”と我ら日本人(1)、(2)」
はほぼ1カ月で534件、356件のレビューがあった。現在までの累積では1,031件、386件である。特578県57
記事280 http://fo-jac.blog.so-net.ne.jp/2011-03-20
記事281 http://fo-jac.blog.so-net.ne.jp/2011-03-21

(5)2009年6月14日掲載の食糧危機シリーズ記事102「食料危機と日本 その15 食料安定確保 ブラジルセラード開発と日本商社の活動(1)」は1,229件に達した。
記事102 http://fo-jac.blog.so-net.ne.jp/archive/200906-1

2.筆者のチェックによれば、過去3カ月間でアクセス数の多い記事ベスト3下記の通りで、読者の食糧、環境・気候変動、新エネルギーに対する関心が深いことが分かる。
1位 GW特集「新たなる資源争奪戦」シェールガス・フォーカス3記事 合計331件
記事492http://fo-jac.blog.so-net.ne.jp/2012-04-29
記事493http://fo-jac.blog.so-net.ne.jp/2012-04-29-1
記事494http://fo-jac.blog.so-net.ne.jp/2012-04-29-2
2位 記事463「食糧危機と日本 穀物争奪戦と日本商社の活動(3)、日本商社の肥料関連事業(3)」http://fo-jac.blog.so-net.ne.jp/2012-03-10 284件
3位 資源と環境・エネルギー その7 グリーン・ニューデイールその8 グリーン革命(3)17/5/09掲載 累計3,368件

3.2009年3月より筆者のプロフィールを載せたところ、当然読者の中には「ブログアドレス“fojac”とはどこの団体の誰が書いているのか?」興味を持つ仁もあると見えて、開設当初に掲載した筆者所属の大来財団(記事7)と大来佐武郎先生との出会い(記事6)につき夫々611、476件のアクセスがあった。
記事6:http://fo-jac.blog.so-net.ne.jp/2008-03-30
記事7:http://fo-jac.blog.so-net.ne.jp/archive/200803-1
これにアクセスしてきた読者は、不特定多数でなく、明らかに意図的な読者である。

4.2009年12月9日の記事147「ブログ市場分析(9)記事総閲覧数40,000件突破」では下記述べていた。
結論として、約3年9カ月に亘り続けてみて自分なりに納得した効果は;
① 自分の備忘録。纏めていると筆者が属する財団の活動上のヒントが得られることがある。
② 親しい友人や仕事の関係先に関連新聞・雑誌特集記事や番組を紹介し、自分の関心事や考え方を知って貰う。
③ 日頃業務多忙で新聞・雑誌特集記事や関連TV番組をじっくり読む/見る/分析する時間の無い方々のために纏める。
で、つまるところは“自己満足”と言うこと。

2010年10月13日付け記事226「ブログ市場分析(9)記事総閲覧数9万件突破」で下記付け加えた。
上記③項の比重が日増しに高まり、本ブログがだんだんデータバンク的な存在になってきたことに気がつき、自己満足だけでなく他人の役にも立っている様だと思いつつあるこの頃である。

2010年11月16日付け記事242「ブログ市場分析(16)記事総閲覧数10万件の大台達成」でさらに下記付け加えた。
本年3月の日経新聞電子版開始以来、③項の目的で記事を同電子版に頼りすぎる嫌いがあることを反省しつつ、日経新聞に謝意を表する次第である。

昨年“3.11”以降日本の未曾有の危機に対処するための日本のあり方、総理のリーダーシップ、エネルギー政策、TPPと農業改革などにつき中南米を離れた記事が多くなり、さらに日経新聞の電子版に頼ることが増えた、反省をこめつつ改めて日経新聞に謝意を表する次第である。

No.499 資源と環境・エネルギー エネルギー政策見直し(45)

北海道泊原発中央制御室.jpg北海道泊原発中央制御室(2).jpg
5月6日付け日経新聞より
昨年の“3.11”以降、5月2日付け記事305より本年5月6日付け498まで「“官民新エネルギー構想(1)~(45)、「新たなる資源争奪戦(1)~(30)」エネルギー政策見直し(1)~(44)をシリーズで連載、特に、再生エネルギー特別措置法案と天然ガス(特に新資源のシェールガス)にフォーカスしてきた。
前記事498で5月6日付け日経新聞より「国内原発 42年ぶり稼働ゼロ 泊3号機が停止」と題する記事を抜粋掲載した。
1.5月5日付け日経新聞の「エネルギーを問う 第5部原発ゼロの試練(上)迫る夏 膨らむ電力不安 企業、自衛も我慢も限界」と題する特集記事より下記抜粋掲載する。
全原発が止まるのは、原子力が日本の主要な電源となって初めての事態だ。政府が手続きを進める関西電力大飯原発3、4号機の再稼働も道筋がみえない。需要の高まる夏を控え、電力リスクが日本を覆う。
 最も需要が見込まれる猛暑の時期が迫っているにもかかわらず、政府は電力が足りるかどうか数合わせの議論になお終始している。膠着した状況が産業界にとっては安定生産の障害であり、工場などの海外移転が加速しかねない。
 「原発ゼロ」が長引けば、代替燃料としてLNGなどの輸入が膨らみ、電力会社のコスト負担は急拡大する。政府の試算では2012年度と10年度を比べると関電の燃料費は0.4兆円から1兆円に、沖縄を除く電力9社の燃料費は3.6兆円から6.3兆円に増える。
 電力会社は経営環境の急変に備えた積立金を持っており、原発事故で財務内容が深く傷ついた東京電力を除けば、すぐに電気料金を上げることはない。ただ、積立金もいずれ底をつく。コスト増加分をすべて電気料金に上乗せすると、2~3割の値上げにつながる計算だ。
資源調達割高に:原発ゼロは日本の生命線といえる資源調達にも影を落とす。石油天然ガス・金属鉱物資源機構の石井彰客員上席研究員は「“原発カード”がなければ産油国と交渉する際も不利」と話す。実際、カタール産やアルジェリア産LNGの市場では売り手が強気を押し通す“ジャパン・プレミアム”が発生。一部の取引でみると、日本向けは欧州向けより5割ほど割高とされる。

2.5月5日付け日経新聞社説「エネルギーを考える「原発ゼロ」解消し電力不安を除け」 より下記抜粋掲載する。
 全原発停止の背後には、東京電力の福島第1原発事故がもたらした重い現実がある。事故によって福島県だけで約10万人が避難し、長期にわたる居住困難地域をつくり出した。このことを国民一人ひとりが忘れてはならない。
供給懸念こそ問題:同時に私たちは原発停止に伴う代償の重さにもしっかりと目を見開かねばならない。
 昨夏の東日本の節電は産業や生活に負担を強いた。使用制限を課せられた企業では、工場を土日に操業する変則勤務にしたり、買電に比べ3倍ものコストをかけて自家発電に頼ったりした。「こんなことを続けられない」が、多くの経営者の本音だろう。もし大規模な停電が起きれば深刻な社会的混乱をもたらす恐れもある。
 仮に節電によって今夏の危機を乗り切れたとしても問題はなくならない。電力供給への不安が続く限り、企業は国内の設備投資をためらわざるを得ない。原発停止の穴を埋める石油や天然ガスの調達増加によって、年間2兆円を超える国富が余分に海外へ流出し、電力料金の上昇につながる。景気や雇用に影響が及び、私たちの生活に跳ね返ってくる。
 天然ガス火力や太陽光発電などの拡大は一朝一夕には進まない。電力の安定供給には原発を再稼働させ、供給力に一定の余裕を持たせておく必要がある。地震や津波に対し十分な安全の余裕があることが再稼働の前提条件だ。電力会社は運転再開後も、たゆまず安全向上の改善に努める重い責任を負っている。
 関西電力の大飯原発3、4号機の再稼働について、政府と関電は地元自治体に対し、意を尽くして説明し理解を得る努力を重ねてほしい。自治体側も、すでに講じられた安全対策をよく吟味し「動かすリスク」と「止めるリスク」を勘案して判断する必要がある。
 また再稼働問題とは別に、政府や電力会社はもっと節電を促す方策を急ぐべきだ。例えば時間帯別の電力料金制を拡充し、中小企業への省エネ機器の導入を支援することで、電力のピーク需要と総需要量をともに抑えていくのが望ましい。足元の需給のためだけでなく、中長期のエネルギー消費の節約にもつながるからだ。
― 途中省略 ―
 1966年に日本原子力発電の東海発電所が初の商用原発として動き出してから46年。日本の原子力は歴史的な分岐点にある。安全を最優先に、なれ合いを捨て、自らを変える力が原子力の再生に求められて

筆者コメント
一言で言って、筆者も上記社説に同感である。
原子力大国のフランスも5日の推進派サルコジ前大統領から減原発派社会党オランド新大統領への交替で混乱が始まるであろう。何処の国も大衆は大局を見据えて子孫の未来の為に我慢するよりも、政府に少しでも自分たちの現状への不満を改善させるよう求める。大衆迎合主義の政治が明るい将来をもたらすことはないのにこれまさに人間の性(サガ)のなせるわざか。

No.498 資源と環境・エネルギー エネルギー政策見直し(44)

北海道泊原発.jpg原発設置数と利用率.jpg
5月5日付け日経新聞より

昨年の“3.11”以降、5月2日付け記事305より本年5月6日付け497まで「“官民新エネルギー構想(1)~(45)、「新たなる資源争奪戦(1)~(30)」エネルギー政策見直し(1)~(43)をシリーズで連載、特に、再生エネルギー特別措置法案と天然ガス(特に新資源のシェールガス)にフォーカスしてきた。
4月29日と5月6日の2回に分けGW特集としてシェールガス・フォーカス5記事(492~497)を一挙に掲載した。
1.5月6日付け日経新聞に「国内原発 42年ぶり稼働ゼロ 泊3号機が停止」と題し掲載された記事より冒頭箇所を下記する。

 北海道電力は5日深夜、国内の原子力発電所で唯一稼働している泊原発3号機(北海道泊村)で定期検査に入るため発電を停止した。国内のすべての原発の停止は1970年以来42年ぶり。政府は夏場の需要期を見据えて電力需給の検証を急ぐとともに、節電の強化など国民に求める対策を詰める。
 政府は大型連休明けに最新の需給見通しを固める。最も深刻な電力不足が予想される関西電力を中心に、電力各社と非常時の体制を巡り協議する。今夏には新たなエネルギーの基本計画をまとめ、原子力への依存度を減らす政策の選択肢を示す方針だ。

2.5月5日付け日経新聞記事より「脱石油戦略、岐路に 原発、事故・不祥事相次ぐ」と題する解説を下記する。
 1966年に国内初の東海原子力発電所が営業運転を始めて以来、政府は原子力を「準国産エネルギー」として推進してきた。だが、昨年3月の東京電力福島第1原発の事故を機に、政策は抜本的な見直しを迫られている。世界では原発推進と脱原発の国が割れ、解は見いだせてない。
 原発を重視するきっかけは73年の第1次石油危機。当時は総電力の約7割を石油に依存していた。政府は国策として「脱石油」を掲げ、原子力を切り札に位置付けた。86年に旧ソ連でチェルノブイリ原発事故が起きたが、日本は官民挙げて推進策を維持した。
 この結果、国内では原発50基以上を保有し、総電力の約3割を占めた。2010年のエネルギー基本計画でも原子力は「長期的な基幹エネルギー」と評価した。
 だが国内では事故や不祥事が絶えない。99年に核燃料加工会社ジェー・シー・オー(JCO)で臨界事故が発生。02年には東電の原発トラブル隠しが発覚した。こうしたリスクが解消されないまま、福島第1原発の事故が起きた。
 欧州ではチェルノブイリの事故後にイタリアが脱原発を選択。福島の事故を機に、ドイツなども脱原発にかじを切った。一方、英国やフランスはエネルギー安全保障や気候変動対策を理由に原発推進を掲げる。新興国の多くは原発の利用拡大を目指している。

次号記事499に続く。

Nio.497 資源と環境・エネルギー 新たなる資源争奪戦(31)、エネルギー政策見直し(43)

LNG輸送船.jpgLNG輸出国シェア.jpg
5月2日付け日経新聞より

GW特集第2弾 シェールガスフォーカス2記事追加掲載 その5

昨年の“3.11”以降、5月2日付け記事305より本年5月6日付け496まで「“官民新エネルギー構想(1)~(45)、「新たなる資源争奪戦(1)~(30)」エネルギー政策見直し(1)~(42)をシリーズで連載、特に、再生エネルギー特別措置法案と天然ガス(特に新資源のシェールガス)にフォーカスしてきた。

4月29日にGW特集第一弾としてシェールガス・フォーカスその1~3(No.492~494)を一挙に掲載したが、第2弾として2記事その4~5(No.496、497)を追加する。

5月2日付け日経新聞に「世界のLNG供給に変化 インドネシアなど自国消費、原油高に対応 米豪ロは輸出拡大、成長市場を開拓」と題する記事が掲載されたので、下記抜粋する。
冒頭箇所(ジャカルタ渡辺記者記)
世界の液化天然ガス(LNG)供給網が大きく変化してきた。2010年時点で世界2位の輸出国インドネシアと同3位のマレーシアは国内利用に始動。原油高が続く中、経済成長に伴い国内の発電用ガスが不足しているためで、輸入も検討するなど「LNG消費国」の性格を鮮明にする。一方、4位のオーストラリアとロシアは成長市場を狙い生産増強で輸出を拡大し、米国も「輸出国入り」を探り始めた。
― 途中インドネシア関連省略 ―
 さらに、近年は輸出4位のオーストラリアがLNGプラントの増設にまい進。18年ころには年産能力がカタールを抜き首位に立つ見通しとなっている。新たな輸出国としてはロシアがプラントの増設を検討。14年から生産・輸出を始めるパプアニューギニアは、日本に当面の輸入量の5%に近いLNGを供給する。新型資源のシェールガス開発に沸く米国もLNGの本格的な輸出国となる道を模索。日本の商社・エネルギー企業がこうした国で権益や契約先の確保を急ぐ状況も生まれている。

解説記事:「中国の消費動向 焦点 日本、調達先確保厳しく」
 インドネシア、マレーシア両国のLNG政策の変化を受け、世界最大の輸入国・日本を取り巻くLNGの獲得競争は激しさを増す。
 10~11年に年1千万トン規模だったインドネシアから日本への輸出は、当面契約済みの供給量が17年までに3分の1に減る。今後のインドネシアの増産分からの調達では、限られたパイを韓国や中国、インドネシア自身と争うことになる。
 輸入国の中で消費量が急拡大する中国の存在が大きな課題となる。05年に初のLNG輸入をオーストラリア産で実現し、現在は英蘭ロイヤル・ダッチ・シェルと組み現地LNG事業の運営にも加わる。別のLNG計画でも、輸入契約や権益の取得を拡大。当面約1千万トンにとどまる中国の年間輸入量が15年以降、日本(約7千万トン)に迫るのは時間の問題とされる。
 一方の日本はインドネシアからの調達の減少分を豪産を中心に埋め合わせる方針だが、複数案件のプラント建設が同時並行で進む豪州では、工事が想定通りに進まず生産開始の遅れも出始めている。輸入国の間では、ロシアや米国、新規参入を狙うモザンビークなど、アジアオセアニアを越えてLNG調達元の獲得競争が激化しつつある。

次号記事498に続く。

No.496 資源と環境・エネルギー 新たなる資源争奪戦(30)、エネルギー政策見直し(42)

東京ガス扇島天然ガス発電所.jpg
4月28日付け日経新聞記事より

GW特集第2弾 シェールガスフォーカス2記事追加掲載 その4

昨年の“3.11”以降、5月2日付け記事305より本年5月2日付け495まで「“官民新エネルギー構想(1)~(45)、「新たなる資源争奪戦(1)~(29)」エネルギー政策見直し(1)~(41)をシリーズで連載、特に、再生エネルギー特別措置法案と天然ガス(特に新資源のシェールガス)にフォーカスしてきた。

4月29日にGW特集第一弾としてシェールガス・フォーカスその1~3(No.492~494)を一挙に掲載したが、第2弾として、2記事その4~5(No.496、497)を追加掲載する。

前記事492で、4月27日付け日経新聞夕刊掲載の「東京ガス・住商、米産LNG230万トン調達 17年めど計画 」と題する記事を掲載したが、4月28日付け日経新聞に「東ガス、発電事業拡大 シェールガス活用、横浜の火力増強 東電対抗へ競争力みがく」と題し下記掲載された(内容一部重複)。

 東京ガスが発電事業の拡大に動き出した。横浜市の火力発電所で発電能力を増強するほか、日本の都市ガス・電力会社として初めて、米国の新型天然ガス「シェールガス」を使う低コストの液化天然ガス(LNG)を調達することも決めた。コスト競争力を高め、関東地域で競合する東京電力などに対抗する戦略だ。
 「シェールガスなどを含め(東ガスに)優位性のある状況で発電事業に取り組む」。27日に記者会見した岡本毅社長は、米国各地でシェールガスを使ったLNGの輸出計画が相次いでいることを説明し、これから供給量が増えLNG価格が下がる可能性が高まっていることを強調した。
 東ガスが発電能力を増強するのは横浜市の扇島パワー。2015年度に約40万キロワットの発電機を稼働。東ガス全体の出力を現行比2割増の約240万キロワット(共同出資相手の持ち分含む)にする。
 福島第1原子力発電所の事故を受け、ライバルの東電は企業向け電気料金の引き上げを打ち出しており、産業界では不満も出ている。こうした状況のなか「(設備増設の)検討に入る見極めがついた」と岡本社長は話す。
 東ガスはさらに20年までに300万~500万キロワットに能力を引き上げる計画を掲げている。同時に関東地域で手薄だった茨城県で都市ガス導管も整備、ガスの需要開拓も進める。低コストの原料を使う都市ガスと電力をセットで大口顧客に販売する手法も検討。関東全域でガス・電力供給の双方で攻勢をかける。
 LNG調達面では米東部メリーランド州の「コーブポイントLNGプロジェクト」に着目した。住友商事が同プロジェクトを計画する米エネルギー大手ドミニオンと年230万トンを委託加工することで基本合意。米政府の輸出許可がでれば17年から輸出が始まる予定で、東ガスは住商経由でLNGを調達する。
 現在の北米の天然ガス価格で考えると、輸入価格は中東産を中心とした日本のLNGスポット価格の半額程度になる可能性がある。北米産LNGを安く購入できれば、既存の長期契約更新時に売り手をけん制する材料にもなる。
 北米産LNGでは、大手商社がシェールガス鉱区の権益取得などで先行してきた。ただ実際に産業界や家庭のエネルギー価格を下げるには、エネルギー会社自らが安く調達することが不可欠。東ガスが踏み切ったことで大阪ガスなどにも調達の動きが広がりそうだ。

次号記事497に続く。


No.495 資源と環境・エネルギー 新たなる資源争奪戦(29)、エネルギー政策見直し(41)

日米首脳共同記者会見(2).jpg
5月1日付け日経新聞夕刊より
4月30日、会談を終え記者会見する野田首相(左)とオバマ米大統領(ホワイトハウス)=共同

昨年の“3.11”以降、5月2日付け記事305より本年4月29日付け494まで「“官民新エネルギー構想(1)~(45)、「新たなる資源争奪戦(1)~(28)」エネルギー政策見直し(1)~(40)をシリーズで連載、特に、再生エネルギー特別措置法案と天然ガス(特に新資源のシェールガス)にフォーカスしてきた。
特に、4月29日には、GW特集としてシェールガス・フォーカス3記事(492~494)を一挙に掲載した。

5月1日の日経新聞夕刊に「北朝鮮核実験阻止へ連携 日米首脳「中国の役割重要 大統領、TPP「車など3分野関心」と題し掲載された記事より下記抜粋する。
1.冒頭箇所:
“野田首相は4月30日昼(日本時間5月1日未明)、米ホワイトハウスでオバマ大統領と会談した。北朝鮮が弾道ミサイル発射に続いて核実験を実施する観測が強まっていることを受け、「中国の役割が重要だ」として連携して自制を促す方針で一致。その後の昼食会では日本の環太平洋経済連携協定(TPP)交渉参加問題を巡り、大統領が米国内で日本の自動車保険など3分野の扱いに関心があると言及した。“
 会談は約1時間で、その後は昼食をともにしながら約45分間意見交換した。米国側はクリントン国務長官、ガイトナー財務長官らが同席。会談では日米共同声明「未来に向けた共通のビジョン」を確認。日米同盟の深化を図る方針で一致した。
2.「日米首脳会談・共同記者会見の要旨」よりTPP,エネルギー関係のみ抜粋。
 【TPP】
 首相:アジア太平洋地域の自由貿易圏の実現の道筋の一つと認識。昨年11月に述べた自分の考えは変わっていない。国内でも精力的に様々な議論を続けてきた。日米間の協議を評価し、協議の前進に努力したい。
 大統領:自動車、保険、牛肉に関して(米国内の関係者が)関心。特に自動車について関心が高い。
 【エネルギー】
 首相:東日本大震災の影響で液化天然ガス(LNG)需要が急増し、米国からのLNGの輸出拡大への企業の関心は高い。
 大統領:政策決定プロセスの途中にあるが、エネルギー安全保障は米にとっても重要。引き続き協議する。
3.ワシントン四方記者解説記事「日米、信頼構築を優先 両首脳、普天間やTPPなど懸案先送り」 より冒頭箇所。
民主党政権初の公式訪米で実現した日米首脳会談は、両首脳の信頼関係の構築を最優先する内容となった。両国内に不満がくすぶる米軍普天間基地移設問題やTPP問題では互いに深入りせず、懸案は相次ぎ先送りした。

筆者コメント
筆者は全記事494で下記コメントした。
然しながら、米国政府の輸出認可を得るには民間では限界がある。野田首相は4月30日に訪米しオバマ大統領と会談するそうだが、(消費税実現に命をかけるだけでなく)脱原発論議が益々高まりおる状況下、米国、カナダからのシェールガス輸入を日本のエネルギー政策見直しの切り札とするために日本の最高指導者としてオバマ大統領としっかり話をして欲しい。米国政府も日本のTPP参加をからめるなどしたたかに交渉してこようが、TPP交渉への参加表明を見送るとのことで、果たして成果をあげることが出来るであろうか?”

上記3項解説の通り「日米両首脳、信頼構築を優先 、普天間やTPPなど懸案先送り」ということで、野田首相は会談or昼食時にLNG(シェールガス)の米国からの輸出拡大を要請した(直接的表現ではないが)が、オバマ大統領に{(政府内で?)引き続き協議する」とかわされた。TPPについて野田首相が参加表明を避け、オバマ首相が米国民間の関心を伝えただけで、双方突っ込んだ意見交換をしたとは言えない。
ともかく、首相は話を出しただけまし(次に繋がる)と受け止めることとしよう。

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